「マンション」とその現状
この法律でいう「マンション」の定義は、「2以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分があるもの並びにその敷地及び附属施設」となっています。実際には、賃貸化が進んでいるマンションや老朽化して空き室が目立っているもの、一部が社宅になっているもの、事務所や店舗等が併存するものなど様々なバリエーションがありますが、ここでいう「居住の用に供する部分」が1棟に2戸以上あればマンションとなります。
つまり、全戸が事務所として使用されている場合や建物の所有者が一人である場合は、マンションの定義には含まれません。
現在、全国の分譲マンションは約370万戸、居住者は約1000万人といわれています。この内の約20%にものぼる80万戸が築20年を越え、経年劣化等による老朽化が深刻になってきており、管理・修繕が緊急課題になっているのです。
現状指摘されている主な問題点
(1) 居住者側(管理組合他)
@ 区分所有者の住まい方(ルール・マナー)についての意識の希薄さ
A 利用形態の混在(上記参照)等、権利・利用関係面での複雑さ
B 管理組合の総会への参加の消極性・活動の停滞
C 多様な価値観を持った区分所有者間の意思決定の難しさ
D 長期修繕計画の未整備 (一部では無い所さえあります)
E 建物構造上の技術的判断の難しさ
F 区分所有法を知っているものが少ない (約1割といわれています)
G 専門的相談体制の不足と、それにともなう不適格業者への管理委託等
(2) 管理業者側(不適格業者の存在)
@ 安かろう悪かろう的、悪質業者による管理
(組合が勉強不足の場合、高かろう悪かろうでも気付かないケースも)
A 修繕積立金等、預金口座を巡るトラブル
(管理組合名義でなく管理業者名義の口座による積立金の集金・使途不明金等)
B 委託契約内容の説明不足に伴うトラブル
C 契約書面交付を巡るトラブル
こうした非常に多くの課題を有し、今後も課題の増加していく「マンション」の現状に対応するため、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が成立されたのです。
平井繁次マンション管理士事務所 (愛媛県マンション管理士会 連絡先)
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