各業界団体の長あて
中高層分譲共同住宅(マンション)に係る管理の適正化
及び取引の公正の確保について
平成4年12月25日 建設省経動発第106号・建設省住管発第5号
近年のマンションストックの増大、居住者のニーズの多様化等に伴って、マンシ
ョンに係る管理の適正化及び取引の公正の確保が重要な政策課題となっている。
建設省においては、既に「中高層共同住宅標準管理規約」及び「中高層共同住宅
標準管理委託契約書」の指針としての活用等の指導(昭和57年5月21日建設省
経動発第69号・建設省住民発31号等)、「中高層分譲共同住宅管理業者登録規
程」の制定(昭和60年8月5日建設省告示第1115号)、「中高層分譲共同住
宅管理業務処理準則」の制定(昭和62年4月25日建設省告示第1035号)等
の施策を講じてきたところであるが、本年5月の総務庁の「中高層分譲共同住宅の
管理等に関する行政監察」によると、いまだ分譲マンションの管理及び取引につい
て適正を欠く場合があるとの指摘がなされたところである。
本年5月に策定された「新不動産ビジョン」においても、今後必要な施策として
「不動産管理の高度化」「流通と管理の連携の強化」等が掲げられている。
ついては、貴団体におかれては、下記事項について留意するとともに、併せて貴
団体加盟の業者に対する周知徹底及び指導を行われたい。
記
第1 管理規約の適正化
1 宅地建物取引業者若しくは管理業者が管理規約の案を作成する場合に「中高
層共同住宅標準管理規約」(以下「標準管理規約」という。)を指針として活
用すべきであることについて、昭和57年に通達したところであるが(昭和5
7年5月21日建設省経動発第69号・建設省住民発31号)、十分な活用が
なされていない管理規約も見受けられるため、この趣旨をさらに徹底すること。
2 宅地建物取引業者若しくは管理業者が管理規約の案を作成した場合は、管理
組合に対し、当該規約案と併せて標準管理規約を提示し、その内容の周知を図
るとともに、当該規約案と標準管理規約との主たる相違点についてその理由を
説明するよう努めること。
宅地建物取引業者については、宅地建物取引業法第35条第1項第5号の2
に基づき、規約案の中の一部の事項を説明することが義務づけられているが、
法律上の説明義務の厳正な履行に加え、上記の説明に努めること。
3 管理業者は、管理委託契約を結んでいる管理組合が、昭和59年の建物の区
分所有等に関する法律の改正に伴い無効となった事項を含む管理規約等明らか
に不合理と思われる管理規約を使用している場合においては、当該管理規約を
改正することが必要である旨、管理組合に対し周知を図ること。
第2 管理業者による管理業務の適正化
1 管理業者が管理委託契約を締結する際に「中高層共同住宅標準管理委託契約
書」(以下「標準管理委託契約書」という。)を指針として活用すべきである
ことについて、昭和57年に通達したところであるが(昭和57年5月21日
建設省経動発第69号・建設省住民発31号)、十分な活用がなされていない
管理委託契約も見受けられるため、この趣旨をさらに徹底すること。
2 宅地建物取引業者若しくは管理業者が管理委託契約書の案を作成した場合に
は、管理組合に対し、当該管理委託契約書の案と併せて標準管理委託契約書を
提示し、その内容の周知を図るとともに、当該管理委託契約書案と標準管理委
託契約書との主たる相違点についてその理由を説明するよう努めること。
3 管理業者は、管理委託契約の本旨に従い、受託した管理業務を適切に実施す
ること。特に、管理費、修繕積立金等の保管については、その預金口座を管理
業者名義にすることがないようにするとともに、収支状況の定期の報告の励行
についてさらに徹底すること。
4 建設省においては「中高層分譲共同住宅管理業者登録規程」に基づく管理業
者の登録制度を実施しているところであるが、その登録件数はいまだ低位にと
どまっており、今後、未登録の管理業者について登録勧奨の一層の推進を図る
こと。また、宅地建物取引業者が、マンションの分譲に際して、当該マンショ
ンの管理業者を推薦する場合には、登録済の管理業者を推薦するよう努めるこ
と。
なお、登録申請が円滑に行われるよう、(平成5年度を目途に社団法人高層
住宅管理業協会の各地方支部(札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡)を経
由して申請できることとするので、これを活用すること。
第3 長期修繕計画の策定の促進及び修繕費用の適切な積立て等
宅地建物取引業者にあってはマンションの分譲時に、また管理業者にあっては管
理受託時に、マンションの実態に即した長期修繕計画の策定、これに基づく適切な
修繕積立金の積立て及び適時の劣化診断の実施の必要性について、管理組合に対す
る周知に努めること。
第4 宅地建物取引業者による取引の適正化
1 宅地建物取引業者は、マンションの取引に際して、宅地建物取引業法第35
条に基づく重要事項説明及び同法37条に基づく契約内容書面の交付を適正に
実施しなければならないが、この旨さらに徹底をはかること。
2 宅地建物取引業者が、中古マンションの取引を行う場合において、当該マン
ションの建築年次及び内装・外装の修繕の実施状況について、故意に事実を告
げず、又は不実のことを告げた場合には、宅地建物取引業法47条第1号に違
反することとなるので、その旨留意すること。
3 マンションの販売後に建物の不具合等が発見された場合においては、現在、
法律上の瑕疵担保責任及び契約上のアフターサービス特約に基づいて、宅地建
物取引業者がその補修を行っているところであるが、引き続きその適切な実施
に努めること。
4 マンション販売公告の適正化を図るため、宅地建物取引業法における取引に
関する規制(第32条等)及び公正取引委員会の告示による「不動産の表示に
関する公正競争規約」を遵守すること。また、モデルルームを利用する際に、
展示物件と実際の販売予定物件が相違する場合には、その相違の状況を適正に
表示すること。
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