Navel Next Door
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生命のサイクルの輪の臓器移植


ドミノ移植


**99年**

10月5日
ドミノ・分割肝移植の10代女性患者が死亡

**  京大医学部付属病院(京都市左京区)で7月9日にドミノ・分割肝移植を受けた10代の女性が手術から119日後の午後8時45分、敗血症に伴う多臓器不全のため亡くなりましたた。女性は手術後、頻繁に感染症にかかり、これによる血圧低下を起こしていました。
女性は胆道閉鎖症で、数年前に母親から生体肝移植を受けたものの拒絶反応が強く、このドミノ移植が再移植でした。
女性は移植手術後、集中治療室(ICU)から一般病棟個室に移され、京大医師団は「手術自体は順調に終了した」としていたが、手術後に感染症の兆候がみられ、治療を続けていました。9月上旬に発熱を訴え、感染症とみられる血圧の低下など、全身状態が悪化。免疫抑制剤の投与を中断して、同月13日にICUに再び戻った。10月2日に腹部のうみを取り出す手術をした移植された肝臓が働いているかどうかをみる肝機能の数値は改善しなかった。その理由について京大では「感染症のため」としていました。
亡くなった女性は、手術と術後管理が容易でないことは予想されていました。前回の移植手術の影響で、腹内のさまざまな部分の組織が張り付く「癒着」を起こしており、京大医師団も「一番大変な手術」と認めていました。再手術では癒着をはがすことが必要になって手術時間が長くなり、出血量も多くなるためだ。京大の手術前の説明でも、患者や家族には「再移植の1年後の生存率は40%」と伝えられていた。手術の成功率も40%前後といわれ、移植外科の田中紘一教授は手術前に「このままでは余命も短く、脳死の臓器提供者が期待できない状況下での手術実施は、一般の人々の理解も得られるのではないか」と話していました。

7月26日
九大の生体ドミノ肝移植、順調に推移

** 福岡市の九州大学医学部付属病院で行われている世界2例目の生体ドミノ肝移植は、アミロイド・ポリニューロパシー(FAP)の40代女性患者に、健康な40代の弟(福岡県在住)の肝臓の一部を提供する生体部分肝移植手術が行われました。同日午後3時49分、弟から肝臓の左側(全体の約四分の一)を摘出し、姉への移植がスタート。同6時42分には移植された肝臓に血流が再開した。弟は同5時40分に手術が終了し、一般病棟に移されました。
FAPの女性から摘出された肝臓は移植に適合することが確認され、同5時52分、新潟県在住の40代男性の肝がん患者への移植が始まりました。すべての手術は順調に進めば、27日未明には終了する見込みです。

7月26日
九大で姉弟間からがん患者へ生体肝ドミノ移植、世界2例目手術始まる

** 生体肝移植を玉突き式に2回行い、肝臓の難病アミロイドポリニューロパシー(FAP)の患者と肝臓がん患者の2人同時に「生体ドミノ肝移植」が26日朝、福岡市東区の九州大病院で始まりました。手術は、生体肝移植で22の症例がある第二外科(杉町圭蔵教授)の医師団21人が3チームに分かれて担当。3人の手術がほぼ並行して進められ、すべてが終了するのは約17時間後の27日未明になる見通し。生体ドミノ肝移植は、今月9日に実施された京都大病院に続いて世界2例目となります。
最初の手術は、福岡県の40代の弟の肝臓の摘出手術は26日午前9時52分に始まりました。長崎県の40代のFAP女性患者に、弟の健康な肝臓の一部を移植。。患者は2年前に発病し、移植が必要として熊本大病院から紹介されました。
FAP女性患者の肝臓は、次の移植に備え体内で状態を確認。問題なければ午後5時ごろ摘出、新潟県の40代の肝臓がん男性患者に移植される。同時に女性に弟の肝臓の一部が移植されます。
九州大病院はFAP患者から移植を受ける患者を、脳死移植の対象にならない肝臓がん患者に限定し、移植希望者が複数いる場合の選定基準を独自に策定。病院内から希望者を募ったところ、入院中の2人から申し出があり、基準に基づき新潟県の手術の緊急性が高い患者を選びました。
第二外科によると、FAP患者にはインフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)で、ドミノ移植によって通常の生体肝移植より出血が多くなることなどを説明し、肝臓提供の承諾を得ました。肝がん患者にも将来的にFAP発病の危険があることなどを説明し、同意を得たとはっぴょうされました。
最初の肝臓提供者の手術は26日午後7時までに終了する予定。FAP患者は27日午前2時、肝がん患者は同3時までに終える見込み。

7月22日
九州大医学部付属病院のドミノ肝移植、最終移植のがん患者決定

** 九州大医学部付属病院で26日に予定されている国内2例目のドミノ肝移植で、最終的に移植を受けるがん患者が決まりました。新潟県在住の40代の男性で、日本臓器移植ネットワークに登録していましたが、ドミノ移植の可能性がある九大病院に転院していました。
学内の肝臓移植小委員会が、患者の選定基準が決まった19日から21日まで、移植申請を受け付け。今回は「手術日まで時間がない」ことを理由に、申請を院内の患者に限定。その結果、手術を実施する第2外科に入院中の2人から申請があり、学内の「レシピエント選定小委員会」が血液型など16項目の判定で、この男性を選んだ。
男性は肝硬変で移植ネットに登録していましたが、がんを併発し、移植を受けられる可能性が低くなったため、新潟大医学部付属病院の主治医の紹介で、ドミノ肝移植を予定していた九大病院に転院していました。移植ネットによると、脳死肝移植の待機者は21日現在、27人いるとのことです。
一方、男性に肝臓を提供するのは、長崎県在住のアミロイド・ポリ・ニューロパシー(FAP)の40代の女性患者で、福岡県在住の40代の弟から肝臓の一部の移植を受ける。手術は、弟から女性への生体肝移植をうけ女性から男性への肝臓移植の順で行われます。
1例目のドミノ肝移植を実施した京都大は、移植患者の選定を移植ネットに委託しましたが、九大は「脳死移植対象外の肝臓がん患者」を対象にし、学内で独自選定することを決めていました。 

7月10日
ドミノ・分割肝移植4つの手術がすべて無事終了

**京都大病院(京都市左京区)で9日朝から進められていた世界初の「生体ドミノ分割肝移植」は、10日午前11時23分に香川県の胆道閉鎖症の10歳代後半の女性へのドミノ肝移植が終わり、四つの手術がすべて無事終了。移植を受けた3人はICU(集中治療室)に移り、移植のスタートとなったドナー(臓器提供者)は一般病棟に収容されて4人とも容体は安定しています。
最後に手術を終えた香川県の胆道閉鎖症の10歳代後半の女性は、内臓の癒着がひどく難手術となりました。移植された肝臓に血が通い出したのは、提供者から摘出されて約13時間後の10日午前6時16分。脳死肝移植の場合、肝臓に血が通わない時間は12時間以内にとどめるのが原則だが、京大病院は「12時間前後なら問題ない」とコメントしています。
今回の手術は、熊本県の50歳代のアミロイド・ポリ・ニューロパシー(FAP)の男性患者に60歳代の兄の肝臓の一部を切り取って移植。FAP患者の肝臓は分割・摘出して原発性胆汁性肝硬変の秋田県の40歳代の女性と、香川県の女性に移植。
9日午前9時57分に始まり、四つの手術が並行する形で進められ兄から弟への生体肝移植が同日午後23時25分に終了。次にFAP患者の肝臓を2女性に提供するドミノ移植に移り、右半分を受けた秋田県の女性の手術が10日午前3時50分に、左半分を移植した香川県の女性の手術も正午前に終了。一連の手術は約25時間半にも及びました。
10日正午過ぎから記者会見した田中絋一教授によると、先に手術が終わった「FAP患者とその兄、秋田県の女性はいずれも昼までに意識を回復。また、移植を受けた3人とも肝臓は順調に働いている」手術について「予定通りにできた」と田中教授は語り、成功したとの評価を示しました。

7月9日
ドミノ・分割肝移植が、京都大付属病院で実施されました

**生体肝移植を受けた患者から摘出した肝臓を、2人の別の重い肝臓病患者に移植するドミノ・分割肝移植が、京都大付属病院(京都市左京区)で実施されました。
同日午前、最初の手術である熊本県の兄弟間の生体肝移植に着手、午後には弟の肝臓を体内で分割して摘出、女性2人への移植手術が始まりました。すべての手術が終了するのは10日早朝。ドミノ・分割肝移植は、脳死での臓器提供が限られるなか、生体肝移植で実績を持つ京大病院が、3人の重い肝臓病患者を同時に救おうと試みたもので、世界でも例をみません。

7月9日
九大が生体ドミノ肝移植7月下旬に実施へ

**2生体ドミノ肝移植の実施は、九州大でも医学部倫理委員会が4月初めに承認。今月下旬の実施を想定して、第二外科(杉町圭蔵教授)が準備を進めています。
九大はドミノ移植でアミロイド・ポリニューロパシー(FAP)の患者から肝臓をもらうレシピエントを、脳死移植の対象にならない肝臓がん患者に限定し、病院内で独自に選ぶ方針。公平・公正なレシピエント選定基準をつくる必要があるとして、小委員会を設置して作業を進めています。
京都大のドミノ移植実施について、杉町教授は「海外でFAP患者から肝臓提供を受けた患者では、最長3年8ヶ月の経過観察でFAP発症の報告は一例もない。将来的な発症の恐れはあるが、重い肝臓病患者の緊急避難的な治療法としては有効だ。
臓器不足のなか、FAP患者の好意で臓器を有効に活用できるようになることは移植を待つ患者に朗報といえる」と話しています。

7月3日
世界初のドミノ分割移植を京大病院が9日に実施へ

** 京都大病院(京都市左京区)は、生体肝移植に伴い患者から摘出した肝臓を分割し、2人の肝臓病患者に移植するドミノ移植、分割移植とも国内初の実施となる「生体ドミノ分割肝移植」を実施する、と発表しました。ドミノ移植と分割肝移植の組み合わせは世界初。2段階目の移植を受ける患者2人は、日本臓器移植ネットワークを通じて決まりました。
京大、医の倫理委員会の日合弘委員長らによると、熊本県の50歳代のアミロイド・ポリ・ニューロパシー(FAP)患者に、60歳代の兄の肝臓の一部を移植。この際、FAP患者から摘出した肝臓を2分割し、原発性胆汁性肝硬変の秋田県の40歳代の女性に右半分を、胆道閉鎖症の香川県に住む10歳代後半の女性に左半分をそれぞれ移植する。ともに京都大病院の脳死肝移植待機患者で、いずれも容体から早急な移植が必要と判断された。10歳代後半の女性は4年前、生体肝移植を受けたが、拒絶反応が続いている。 4人とも手術を希望しており、移植外科では週明けに最終的なインフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)を行う。
手術には移植外科の医師二十数人が当たり、20時間以上かかると予想され、執刀医の田中紘一・京都大病院移植外科教授は「FAP患者と2次移植を受ける2人の肝臓病患者の意思を尊重したと話しています。

今回は生体から提供される肝臓を使うので、脳死の分割移植とは比較が難しいが、京都大は「生体肝移植の実績からみて十分可能だと判断した」と説明しています。
日本でも脳死者からの移植が検討されてまする。

6月18日
京都大「医の倫理委員会」ドミノ移植を推進する方針を承認

**ドミノ移植を申請したのは、同大学付属病院移植外科の田中紘一教授。生体肝移植を希望するのは、熊本県内の家族性アミロイドポリニューロパシー(FAP)の男性患者(58歳)で、兄(66歳)が肝臓の提供を申し出ています。
生体肝移植の際、移植を受ける肝臓病患者から摘出され、本来は捨てられるはずの肝臓を別の患者に移植する「ドミノ移植」を推進する方針を承認しました。京都大の「医の倫理委員会」(委員長・日合弘教授)は、今年4月の九州大での承認に次いで国内2例目、患者が待機するのは京大のみで、ドミノ移植が実現する可能性が高いと見られます。
FAPは、肝臓が異常なたんぱく質を作り、運動や感覚の障害が起きる難病ですが患者の肝臓そのものには機能的な障害がないことから、重い肝臓病の2次レシピエント(移植を受ける患者)に提供する「ドミノ移植」の可能性が浮上してきました。

1月6日
熊本大医学部倫理委員会は肝臓ドミノ移植申請承認せず

**熊本大学のグループが、肝臓病患者の女性が生体肝移植を受ける時に取り出した病気の肝臓を、脳死肝移植の待機患者に移植する手術の実施を学内の倫理委員会に申請していましたが、「患者と家族への説明不足」などを理由に認めませんでした。

1月5日
熊本大病院、肝臓のドミノ移植申請

** 熊本大学医学部付属病院第一内科の安藤正幸教授らのグループが、厚生省指定の難病「アミロイド・ポリ・ニューロパシー」(FAP)の女性に夫の肝臓の一部を移植し、摘出した女性の肝臓を別の肝臓病患者に移植する国内初の「ドミノ移植」を医学部倫理委員会に5日までに申請しました。
生体肝移植を受けた患者から取り出した肝臓を第三者に移植する「ドミノ移植」の第三者となる患者は、日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)に脳死移植のために登録している信州大か京都大の待機患者のうちから選ぶように、「移植を受ける患者を公平公正に決めたい」との熊本大関係者が強い意向を示し、例外的にこのシステムを活用する見込みでです。
脳死からの肝臓移植の場合、移植を受ける優先順位は、患者の病状などから移植ネットのコンピューターがはじき出しますが、今回は生体肝移植ですが熊本大関係者らからの強い意向が示されたため、例外的にこのシステムを活用する見込みです。
このドミノ移植を認めるかどうかは6日開かれる同大医学部内の倫理委員会で議論されることになっています。委員会で承認されれば1月中にも実施する見通しです。


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