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身体論

現代身体論学会

**「身体論」ブームが、続いている。身体論が注目される原因について辺見氏は、「今のこの日本の消費資本主義社会が、身体というものを嫌がる」「身体性を否定する時代だからこそ、身体論がヒットする」と語る。また鷲田氏は、現在は「身体が一種のパニック状態」と表現する。雑誌の特集で吉本隆明、辺見庸の対談「身体と言語」(「文学界」三月号)、養老孟司、鷲山清一の「悲鳴をあげる身体」(「中央公論」五月号)などがある。

ベストセラーの渡辺淳一の恋愛小説「失楽園」も、一種の「身体」感覚をみせる。性愛の描写だけではない。心中死体についての報告に、迫力がある。というのも、現代小説には殺人事件は驚くほど多いのに、死体描写はほとんどないのだ。
「死体は歴然とした身体」なのに、「死体そのものが、現代社会では、ほぼ完全に隠蔽され」、「具体的にはほとんど存在していない」というのは、養老孟司『日本人の身体観の歴史』(法蔵館)がある。